ヘルパーさんの熱意

ヘルパーさんが熱意をもってお世話してくれるのもくれないのも、やはり家族しだいでしょう。家族に熱意がなければ、ヘルパーさんたちのやる気は減退してしまいます。「一生懸命お世話をしていたら、よけいなことはしないでほしいといわれたこともありました」父の支援に入っている張り切リヘルパーの石川さんは肩を落とし、ため息をつきながら語ります。「歩行訓練をしました」と家族に伝えたら、「動きまわられるとかえってやっかいだから訓練なんかしないでほしい」といわれてしまつたそうです。「早く亡くなってほしいと思うご家族のかたも、現実にはたくさんいらつしゃいます」やる気のあるヘルパーさんからそんなふうに告げられると、 一瞬言葉が詰まってしまいます。返す言葉がありません。ヘルパーさんに気持ちよく支援していただくためには、家族の意識や心がけが問われるのです。ヘルパーさんが働きやすいようにわが家にヘルパーさんたちを迎えるにあたって、まず行なったのが家の中の整理整頓です。当初、 一日三人のヘルパーさんが交代で父の見守りをしていました。

 

 

ヘルパーさん同士がスムーズに交代できるようなシステムづくりが必要です。食器、炊事用具、衣類などだれもがすぐわかるように、扱いやすいように準備しておきます夫響そのために新たに購入したものの一つに組立式のプラスチックケースがあります。引き出しが六本あり、父が必要な下着やパジャマ、普段着を入れておきます。プラスチックケースは中が見えてとても重宝です。電気ポットも便利です。いつでもお湯が沸いています。炊事用のレンジは点火の調子が悪かったため購入しました。私たちならだましだまし使えますが、ヘルパーさんにそこまで気をつかわせるのも気がひけます。洗濯機もかなり年代物です。しかも二槽式。洗いにすすぎにといちいち洗濯機の置いてある風呂場に向かうのはたいへんです。全自動洗濯機に買い換えることにしました。衣類も新たにそろえなければなりません。母は買い物が趣味みたいな人でしたから、父の衣類は下着を含めまだ手を通していない真新しいものがいつぱいありました。ところがそれらは当然、元気だったころの父に合わせたものばかりです。今となっては、どちらかというと介護するときにとても着せにくいものばかりなのです。特にズボンがそうでした。ジッパーつきのものは不向きです。