要介護5は寝たきりで大変

読売新聞社が行なった介護保険制度導入半年後の全国世論調査含一〇〇〇年九月九日、十日実施)によると、介護保険制度に対する全体的な評価は、「評価している」が四四%で、「評価していない」は四六%と意見が割れました。わが家に限っていえば、介護保険制度導入をきっかけに母がホームヘルパーを依頼する気になったので、とりあえず「評価している」に軍配をあげていいです。とはいえ、介護保険サービスに満足ているわけではありません。というよりは、充分活用するに至っていないといっていいでしょう。母などは「ヘルパーさんになにをしてもらおうか」などといまだにとまどっています。ケアマネジャーによるきめ細かいアドバイスが望まれます。

 

 

介護保険制度で利用できるサービスのうち、今後特に充実させてほしいと思うものをきいたところ、9割近い人がなんらかの項目をあげました。なかでも「ホームヘルパーの訪間介護」(40%)、「医師や看護婦の訪間」(39%)をはじめ在宅介護の負担軽減を求める声が目立ちます。

 

 

ますます激しくなる義父の徘徊に音を上げた義母は、介護保険制度導入後、やっとホームヘルプサービスをお願いする決意をしました。しかしいざヘルパーさんの訪間を受けても、どんなことを頼めるのか、そしてどのような指示をどう伝えたらいいのか、義母は頭を痛めている様子です。なにしろこれまで他人を家に入れたり、家事仕事を頼んだりしたことなどありません。義母がとまどってしまうのも無理からぬことでしょう。先ごろ、厚生省は「家事援助の不適正事例」を発表しました注6o私は厚生省が発表した線引きには疑間を持つ一人ですが、賛否はともかく、 一応そうしたものにも目を通しておくのもよいでしょう。ホームヘルプサービ
スをお願いするときの参考にはなります。

 

 

「要介護5」の父はほうっておくとすぐに寝たままになってしまいます。できるだけ起こしておくようにとメモを残して父を託しますが、ひどいときなど五時間の訪問時間のすべてを父を寝かせたままにするヘルパーさんもいます。「いくら声をかけても応じてくれない」とヘルパーさんは嘆きます。確かにこちらの働きかけに応じることができなくなっている父の介護はたいへんです。しかし、まともに応じられないのがこの病気の症状の一つです。それでも私たちはできるだけ父を起こそうとします。うまくすれば二時間ぐらいは起きてすわっていられるのです。じょうずに誘導すれば歩くこともできます。「起きている「起こしておく」、このことは寝たきりにしないための鉄則です。寝たきりになるとどのような弊害が出てくるのか、資格を持ったホームヘルパーの皆さんは充分承知しているはずです。もちろん素人の私たちができることはヘルパーさんだってできるはずです。